事例:武藤自動車

武藤自動車

塗料にこだわる社長にも認められたアクロベース
武藤自動車
(岐阜県関市)

 岐阜県にあって、日本の人口重心地(人の体重分布から算出した重心)、さらに刃物の町である関市を中心に活躍する武藤自動車は、創業以来35年の歴史を持つ老舗ボディーショップです。60歳を迎えた武藤力社長は、修業時代からのイサムファンです。

■きっかけはハイアート
 「イサムの塗料は、アトロンから使っているがそれぞれに思い入れがある」と語る社長ですが、中でも忘れられないのが、昭和51年に滋賀工場で開催されたハイアートの講習会。「10年の修業期間を経て独立し、塗装に関しては自分なりに自信もあったが、流ちょうな説明を続けながら塗り上げていくフィールドマンの技術に心底驚いた」そうです。また、「ちょうど、新車塗膜と塗料が大きく変化しようとする時期でもあり、真剣に勉強しないと思ったようには吹けなかった。イサム塗料の優れている点は、早くからフィールドマンを現場に投入し、技術力と知識の普及に勤めたこと」とのご意見です。

■塗料には“早さ”“仕上がり”“確実さ”が必要
 同社は現在、アクロベースとミラノ2Kを使用されています。アクロベースについてお聞きすると、「採用したのは、懇意にしている塗料販売店に勧められたから、といったこともあるが、作業のスピードアップを図りたかった。塗料に求めるのは"早さ""仕上がり""確実さ"の3点だが、アクロベースはすべてにおいて合格点を出せる」。さらに「確かにボカシ際の黒ずみが無くなって、ボカシが楽になった」との評価をいただきました。
 同社は現在、現場6人の陣営ですが、若い技術者が増えたこともあり、より作業性の高い材料の採用に踏み切ったそうです。「とはいえ、ミラノがだめということは無い。歴史を重ねてきた塗料でもあり、こちらも充分に使い慣れているので、そう簡単には手放せない」というのが本音のようです。

 長きにわたって業界を見続けてきた社長ですが、このところ、自動車に対する世間の感覚が変わってきたことを危惧していらっしゃいます。
 最後に、「入庫車を見ると、ワックスが効いている車が少なくなった。世間では、物を大切にしない風潮が蔓延しているようだが、(私は)目が見えなくなるまで、きっちりとした仕事を続けていきたい」と、実に職人らしいご意見をいただきました。

 

登録日 2007-10-24 最終更新日 2007-10-24 ダウンロード